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Vulkan のマルチGPU対応予定OSは、Windows 10のみということは誤解

Vulkan のマルチGPU対応予定OSは、Windows 10のみということは誤解

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Vulkan のマルチGPU対応予定OSは、Windows 10のみということは誤解

Vulkanは、OpenGLなどを策定している、Khronos Group(クロノスグループ)が新たに策定した、低オーバーヘッドのグラフィックスAPIです。

ハードウェアに近いレベルでの制御をサポートすることで、より高速なパフォーマンスと優れたグラフィックスを実現することが出来ます。

この新しいグラフィックスAPIは、2週間ほど前にWindows 10より前のOSではマルチGPUをサポートしない、なんてデマが広がっていました。

Windows 10、Windows 8、Windows 7を含む全てのデスクトップOSに対応

クロノスグループは「Windows 10のみサポートするということはなく、Windows 8、Windows 7、Linuxに対応させることも可能だ」と声明を発表しました。

これは対抗馬であるDirectX 12 APIとは全くもって対照的で、DirectX 12はWindows 10にしか対応していません。

何故誤解が生まれたのか

何故誤解が生まれたのか
なぜ「VulkanはWindows 10にしか対応していない」といった誤解が生まれたのでしょうか。

それはGDCで発表されたクロノスグループのスライドに原因がありました。

GDCでクロノスグループは、VulkanでSLIとCrossFireをネイティブ対応させるには、「WDDMはLDAモードで動作しなければならない」と説明しました。

LDAモードは、WDDM 2.0でしか対応していません。そして、WDDM 2.0はWindows 10でしか対応していません。

これらの情報を踏まえると、VulkanでマルチGPUに対応しているOSはWindows 10しかない、と読み取れますよね。

VulkanでマルチGPUに対応させるために、WDDMは必要無い

クロノスグループはこのスライドは誤りであり、混乱を招くことになったと認めました。

その後、Windows以外のOS(Linuxを含む)上でマルチGPUをVulkanへ対応させるために、WDDMを必要としない、といったアップデートを公開しました。

VulkanがDirectX 12に変わって台頭する時代も

新時代
DirectX 12はWindows 10にしか対応していませんが、Vulkanはパフォーマンスを失うことなく、Windows 10に限らず、Windows 10以前のバージョンや、Linuxにも対応していることから、開発者にとってもユーザーにとっても良い選択肢となります。

Star CitizenがValkanに対応するために、DirectX 12を見限ったのも、こうした理由があるのかもしれません。

まとめ

実は、僕もGDCのスライドを見て勘違いした人の内の1人でした。

Windows 10以外にも対応するとなると、Vulkanの優位性が一気に高まりますね。

ゲームと言えばDirectXといった時代が終わりを告げるのでしょうか。これから先が非常に楽しみです。

Source: PC GAMER | AMD