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超高速な WordPress を簡単に導入できる!?普通の環境と比べてみた
弊ブログでも採用している、ブログを簡単に構築できるPHP製のCMS、WordPress。
プラグインが豊富でカスタマイズ性が高く、かつプログラミングの知識が無くても、基本的に見栄えの良いブログを構築できます。
そんな便利なWordPressですが、欠点としてページの読み込みが遅いという点があります。
そんな欠点を補うことができる、大変良いプロダクトをプライムストラテジー社が提供しています。
それが、超高速WordPress仮想マシン、「KUSANAGI」です。
KUSANAGIのページによると、既存のWordPressサイトと比べて、通常の約10倍にブーストさせる、と謳っています。
そんなKUSANAGIですが、どのような環境でも導入できるというわけではなく、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、一部のVPSにしか導入することができません。
弊ブログではAzureを採用しているのですが、価格、ハードルともに少し高いので、KUSANAGIを手軽に構築できてかつ、格安で契約することができるパブリッククラウド、ConoHaで導入するのが一番オススメです。
本当に早くなるの?
ConoHaにKUSANAGIを導入するのがオススメだということは分かったのですが、KUSANAGIのページにあるとおり、10倍も速くなるのでしょうか?
必要なソフトウェアや、基本的なパフォーマンスチューニングをセットで実施してくれる、仮想マシン「KUSANAGI」のその実力やいかに。
テスト環境
今回は、ConoHaの東京リージョンでメモリ2GBプランでそれぞれ契約し、片方はWEBサーバ(LEMP)のアプリケーションテンプレートを、もう片方はKUSANAGIのアプリケーションテンプレートを利用して構築を行います。
その後、デフォルトで導入されているテーマ「Twenty Seventeen」を使ってそれぞれ、ヘッダ画像を挿入した記事を5記事作成したものを用意しました。
ConoHaでKUSANAGIを簡単構築
ConoHaでKUSANAGIを簡単に構築する手順をご紹介します。
まず、ConoHaの管理画面にログインし、「サーバー追加」ボタンをクリックします。
すると、サーバー追加画面が表示されますので、まずプラン設定欄で、タイプを「VPS」、リージョンを「東京」、メモリを「2GB」にそれぞれ設定します。
続いて、イメージ欄で、イメージタイプを「アプリケーション」、アプリケーションを「WordPress(KUSANAGI)」、バージョンは「latest-64bit」に設定し、rootアカウントのパスワードを入力します。
続いて、オプション欄で、オプション設定を行います。本記事ではこのオプション設定については省略させて頂きます。
なお、ネームタグには分かりやすい名前を入力します。今回はkusanagiと入力してみました。
最後に契約プランのスペックと月額料金が表示されますので、問題無ければ「追加」をクリックします。
これでKUSANAGIを導入できたのですが、これだけではWordPressを利用することは出来ません。
WordPressの導入方法は、KUSANAGIの公式ページに詳しい説明と、導入方法が掲載されていますのでそちらをご参照ください。
[btn class=”lightning big”]KUSANAGIの初期設定[/btn]
[btn class=”lightning big”]KUSANAGIのプロビジョニング[/btn]
[btn class=”lightning big”]WordPressのインストール[/btn]
最初のOSアップデートに少し時間がかかりますが、それ込みでも30分もあれば、超高速と謳われているWordPressを導入することができます。
GTMetrixの比較
ページの読み込みスピードや、どのファイルが読み込み時のボトルネックとなっているか、確認するために利用するGTMetrixを利用してテストを行います。
ノーマル版WordPressでテスト
まずは、KUSANAGIを導入していない、普通にWordPressを導入したサーバーでテストを行いました。
結果は、パフォーマンススコアがCの77%、YSlowスコアがDの67%、ページ読み込み時間は1.6秒とのこと。
ほとんどプラグインを入れていないのに、スコア自体は少し低めな結果となりました・・・
KUSANAGIのWordPressでテスト
続いて、KUSANAGIのWordPressでテストしてみたところ、パフォーマンススコアはAの96%、YSlowスコアはBの87%、ページ読み込みスピードは1.4秒と劇的に改善されています。
また、KUSANAGIには独自のキャッシュ機能が搭載されているためか通常版と比べ、ページサイズが削減されています。
ApacheBenchの比較
WEBサーバのテストツールとして有名な、ApacheBenchを利用して、同時リクエスト総数を100、同時に発行されるリクエストを100としてテストを行いました。
ノーマル版WordPressでテスト
まずはノーマル版のWordPressサーバに対してテストを行います。
syobon@graf:~$ ab -n 100 -c 100 http://*******.g.tyo1.static.cnode.io/wordpress/ This is ApacheBench, Version 2.3 <$Revision: 1706008 $> Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/ Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/ Benchmarking *******.g.tyo1.static.cnode.io (be patient).....done Server Software: openresty/1.11.2.5 Server Hostname: *******.g.tyo1.static.cnode.io Server Port: 80 Document Path: /wordpress/ Document Length: 67945 bytes Concurrency Level: 100 Time taken for tests: 7.421 seconds Complete requests: 100 Failed requests: 0 Total transferred: 6823400 bytes HTML transferred: 6794500 bytes Requests per second: 13.47 [#/sec] (mean) Time per request: 7421.236 [ms] (mean) Time per request: 74.212 [ms] (mean, across all concurrent requests) Transfer rate: 897.89 [Kbytes/sec] received Connection Times (ms) min mean[+/-sd] median max Connect: 16 26 6.4 26 39 Processing: 566 4310 2292.3 4534 7362 Waiting: 462 4094 2246.0 4274 7322 Total: 585 4336 2298.5 4560 7401 Percentage of the requests served within a certain time (ms) 50% 4560 66% 5817 75% 6612 80% 7040 90% 7246 95% 7338 98% 7382 99% 7401 100% 7401 (longest request)
KUSANAGIのWordPressでテスト
続いてKUSANAGIのWordPressでテストを行いました。
syobon@graf:~$ ab -n 100 -c 100 http://*******.g.tyo1.static.cnode.io/ This is ApacheBench, Version 2.3 <$Revision: 1706008 $> Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/ Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/ Benchmarking *******.g.tyo1.static.cnode.io (be patient).....done Server Software: nginx Server Hostname: *******.g.tyo1.static.cnode.io Server Port: 80 Document Path: / Document Length: 67441 bytes Concurrency Level: 100 Time taken for tests: 1.929 seconds Complete requests: 100 Failed requests: 0 Total transferred: 6775000 bytes HTML transferred: 6744100 bytes Requests per second: 51.83 [#/sec] (mean) Time per request: 1929.268 [ms] (mean) Time per request: 19.293 [ms] (mean, across all concurrent requests) Transfer rate: 3429.39 [Kbytes/sec] received Connection Times (ms) min mean[+/-sd] median max Connect: 15 26 7.4 24 44 Processing: 62 561 293.2 572 1881 Waiting: 37 535 292.8 542 1854 Total: 82 588 299.6 596 1914 Percentage of the requests served within a certain time (ms) 50% 596 66% 740 75% 812 80% 850 90% 974 95% 1003 98% 1015 99% 1914 100% 1914 (longest request)
上記結果から重要なところだけ抜き出してみると、下記の通りとなりました。
[table id=80 /]
だいたいノーマル版と比べ、KUSANAGIが3.8倍ほどのスコアを叩き出していることが確認できます。
KUSANAGIのページには約10倍速くなると記載がありますが、実測値は約3.8倍で落ち着きました。
これはKUSANAGIの推奨環境がメモリ4GB以上であることや、パフォーマンスチューニングを一切せず、サイト構築後にすぐパフォーマンステストを行ったことが原因と考えられます。
ただ、それにしても特にチューニングせずにノーマル版と比べて約3.8倍もパフォーマンスが出ていることに驚きですね。
速いWordPress環境をできる限り安くで構築したいという方に取っては、ConoHaとKUSANAGIの組み合わせは最適だと言えます。
特にConoHaはVPSではなくパブリッククラウドですので、サーバの冗長構成やスケールアップも容易にできるため、個人利用から企業利用まで手広くカバーできるのも髙ポイントです。
個人でブログを開設しようと考えている方、WordPressを使ってかつ、できるだけ安くで企業ブログ、企業サイトを構築したいと考えている、企業担当者の方は是非とも検討して貰えればと思います。
[btn class=”lightning big”]ConoHaで今すぐ超高速WordPressサイトを構築!
[/btn]
Source: KUSANAGI