Minecraft サーバーをConoHaで簡単構築!規模にあわせた最適なプランを選ぶには
2009年に発売された、ブロックなどを組み合わせて自由自在に遊ぶことができる「Minecraft」はもう皆さんご存じでしょうか。
当初はPC版のみでの発売でしたが、今では家庭用ゲーム機からスマートフォンに至るまで様々なプラットフォームで提供される大人気ゲームとなっています。
そんなMinecraftですが、個人で簡単にマルチプレイ用のサーバーを立てることができ、身内でのプレイ用などに大変重宝されています。
簡単に立てることが出来ると言っても、自宅でサーバーを立てるとなると専用のPCを用意したり、構成によっては電気代がかなりかかってしまうなどの、様々な手間が発生してしまいます。
そんな悩みを解決するために、VPSなどで有名なConoHaが、Minecraftサーバーを簡単に立てられる機能、「Minecraftサーバーテンプレート」を提供しはじめました。
そこで本記事では、「Minecraftサーバーテンプレート」を使ってサーバーを立てる方法を詳しくご紹介します。
サーバーを立てる前に ~どのプランを選べば良いの?
さぁではMinecraftサーバーを立てていきましょう! と進める前に、Minecraftサーバーを立てるにはどのプランが最適なのかキチンと把握する必要があります。
Minecraftサーバーは同時に遊ぶプレーヤーの数によって要求されるスペックが変わってきます。
このように、一番最初に必要なサーバーのスペックを決めることを、サイジングと呼びます。
プレーヤー数 | CPU | メモリ | ストレージ | ネットワーク上り | ネットワーク下り |
---|---|---|---|---|---|
1~2人 | Pentium 4 2.0GHz以上 | 512MB | 2GB | 3Mbps | 2Mbps |
2~3人 | Pentium 4 2.8GHz以上 | 1GB | 8GB | 6Mbps | 3Mbps |
5~8人 | Intel Core世代以上 (Core 2の1つ前の世代) | 3GB | 16GB | 8Mbps | 4Mbps |
8~12人 | Intel Core世代以上 (Core 2の1つ前の世代) | 5GB | 25GB | 14Mbps | 7Mbps |
12人以上 | Intel Core iシリーズ 第一世代以上 | 6GB | 35GB (SSDが好ましい) | 30Mbps | 15Mbps |
Minecraftの公式ページによると、Linux(CUI)環境でMinecraftサーバーを動作させるには、以上のスペックを満たすことが推奨されています。
この結果を見てみると、Minecraftサーバーで重視される項目は、CPUではなくメモリであることがよく分かります。
(MODを導入していない状態前提で進めています。)
正直なところ、ConoHaで動作させるのであれば、CPUとHDD、ネットワークについては何も気にする必要は有りません。
更に加えて、ConoHaはどのプランも高速SSDを採用しているので、ストレージ性能についても何の文句も無いことが分かります。
なので、ConoHaでMinecraftサーバーを立てる場合は、メモリに良く注目しなければ行けません。
上記のサイジング表を元に、ConoHaの料金プランを当てはめると下記の通りとなります。
同時プレイ人数 | メモリ | 値段 | |
---|---|---|---|
512MBプラン | 3人くらいまで | 512MB | 680円/月 |
1GBプラン | 5人くらいまで | 1GB | 875円/月 |
2GBプラン | 5人くらいまで (1GBプランと比べ快適にプレイできる) | 2GB | 1,890円/月 |
4GBプラン | 8人くらいまで Minecraftの推奨環境 | 4GB | 3,694円/月 |
8GBプラン | 12人くらいまで | 8GB | 7,204円/月 |
こうしてみてみると、以外とスペックが求められることに気付くかと思われますが、WEBサーバーと違ってゲームサーバーは、例え2009年に発売されたMinecraftだとしても、それなりのスペックが要求されることが分かりますね。
ConoHaでは、4人以下であれば2GBプランを、5~10人であれば4GBプランを、11人以上であれば8GBプランを契約することをオススメしています。
ConoHaの嬉しいところは、月額固定ではなく、月額上限額までは1時間当たりの課金となりますので、一時的に大きなイベントを行う必要が出てきても、イベント期間中だけサーバーを立てるようにしていれば、コストをうまく削減することが出来るのがミソですね。
個人的には、イベント毎ではなく、普段友だちと利用するサーバーであれば、2GBプランを契約しておけばそこまで困ることは無いのではないかな、と感じています。
Minecraftサーバーを構築してみよう!
それでは早速2GBプランでMinecraftを構築する方法を実際に操作しながら説明していきたいと思います。
まずはじめに、ConoHaにログインして「サーバー追加」をクリックします。
すると上図の様にプランを選択する画面が表示されますので、「タイプ」と「リージョン」はデフォルトの「VPS」、「東京」のままにして、「メモリ」を「512MB」から「2GB」に変更します。
続いて、イメージを選択する画面が表示されていますので、「イメージタイプ」は「アプリケーション」、「アプリケーション」は「Minecraft」と順に選択します。
rootパスワード欄には、Minecraftサーバーを動かすサーバーの管理者パスワードを設定します。(Minecraft内の管理者パスワードではありません)
オプションを選択する画面では、自動バックアップの有無や追加ディスクの有無、ファイアウォールの設定、SSHログインに公開鍵認証方式を利用するか、スタートアップスクリプトを使用するか、ネームタグの設定欄が表示されています。
もしMinecraftサーバー自体を丸々自動でバックアップしたい場合は、自動バックアップを有効に変更してください。
月額324円のオプション料金を支払う事になりますが、もし万が一サーバーが起動しなくなった場合、自動バックアップから元に戻すことが出来ます。
ファイァウォールの設定については、サーバー側のファイアウォールが設定されているため、デフォルト設定(全て許可にチェックが入った状態)のまま先に進めます。
SSHログインに公開鍵認証方式を利用するかどうかの有無ですが、僕個人としては必ず公開鍵認証方式を使った方が良い、と考えていますので「SSH key」欄はこちらのマニュアルを参考に、SSH keyの作成を行った後「登録済みキー」を選んで、作成したSSH keyを紐付けしてあげてください。
スタートアップスクリプトについては、上級者向けの機能となりますので、特に何も設定を弄らないようにしてください。
最後にネームタグに分かりやすいサーバーの名前(例えばMinecraft)を入力し、「追加」ボタンをクリックします。
すると自動的にサーバーリストが表示され、先ほど作成したサーバーが上図の通り「起動中」となれば完了です。
Minecraftサーバーの設定をしよう
先ほど追加したMinecraftサーバーのネームタグをクリックすると、上図の様なサーバーの詳細情報画面が表示されます。
上図ではモザイク処理を施していますが、赤下線部にサーバーのIPアドレスが記載されていますので、このアドレスに対してSSHで接続を行います。
================================================ Welcome to Minecraft image! Server address : ***.***.***.*** Minecraft directory : /opt/minecraft_server/ Enjoy Minecraft! To delete this message: rm -f /etc/motd ================================================
SSHでログインすると上図の様なバナーが表示されます。このバナーによると、Minecraftサーバーは「/opt/minecraft_server」に格納されているようですね。
まずはここまで確認できたら、下記コマンドを実行してログインバナーの削除を行います。
rm -f /etc/motd
これを実行すれば、次回以降SSHでログインしても上のメッセージが表示されなくなります。
続いて下記のコマンドを実行して、Minecraftサーバーが格納されているディレクトリに移動します。
cd /opt/minecraft_server/
どんなファイルがあるか確認するために「ls」コマンドを実行すると下記のような実行結果が得られます。
banned-ips.json logs server.properties world banned-players.json minecraft_server.1.12.2.jar usercache.json eula.txt ops.json whitelist.json [root@***-***-***-*** minecraft_server]#
Minecraftサーバーの設定方法については、公式ページを確認して設定するようにしていただきたいのですが、基本的なサーバー起動方法をご紹介します。
下記コマンドを実行することでMinecraftサーバーを立ち上げることが出来ます。
java -jar minecraft_server.1.12.2.jar nogui
すると下記のような実行結果が得られ、「Done」と表示されればサーバーが起動します。
[23:26:15] [Server thread/INFO]: Starting minecraft server version 1.12.2 [23:26:15] [Server thread/WARN]: To start the server with more ram, launch it as "java -Xmx1024M -Xms1024M -jar minecraft_server.jar" [23:26:15] [Server thread/INFO]: Loading properties [23:26:15] [Server thread/INFO]: Default game type: SURVIVAL [23:26:15] [Server thread/INFO]: Generating keypair [23:26:15] [Server thread/INFO]: Starting Minecraft server on *:3389 [23:26:15] [Server thread/INFO]: Using epoll channel type [23:26:15] [Server thread/INFO]: Preparing level "world" [23:26:16] [Server thread/INFO]: Loaded 488 advancements [23:26:16] [Server thread/INFO]: Preparing start region for level 0 [23:26:17] [Server thread/INFO]: Preparing spawn area: 29% [23:26:18] [Server thread/INFO]: Done (2.335s)! For help, type "help" or "?"
サーバーへ接続してみる
ここまで完了したら、Minecraftを立ち上げて「Multiplayer」をクリックします。
続いて「Direct Connect」をクリックします。
サーバーのアドレスを入力する欄が表示されますので、ConoHaで立てたサーバーのIPアドレスを入力して「Join Server」をクリックします。
上図の通りMinecraftのプレイ画面が表示されれば無事にサーバーへの接続が完了します。
Minecraftサーバーを自動的に起動させる
このままでもプレイは出来るのですが、毎回SSHでログインしてMinecraftサーバーを起動するのは流石に面倒です。
なので、Minecraftサーバーを自動で起動できるように設定してあげる必要があります。
まず、/opt/minecraft_server配下に下記の内容のシェルスクリプトを作成します。
#!/bin/sh java -Xmx2048M -Xms1024M -jar /opt/minecraft_server/minecraft_server.1.12.2.jar nogui
続いて、下記コマンドを実行してMinecraftサーバーを自動起動させるための設定ファイルを作成します。
vi /etc/systemd/system/minecraft_server.service
minecraft_server.serviceの中身
[Unit] Description=Minecraft After=network-online.target [Service] ExecStart=/bin/sh /opt/minecraft_server/minecraft.sh WorkingDirectory=/opt/minecraft_server/ Restart=always User=root Group=root [Install] WantedBy=multi-user.target
設定ファイルの作成が完了したら、下記コマンドを実行してシステムへ登録を行います。
systemctl enable minecraft_server
すると下記のような実行結果が得られます。
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/minecraft_server.service to /etc/systemd/system/minecraft_server.service.
続いて、下記コマンドでMinecraftサーバーを起動します。
systemctl start minecraft_server
これでMinecraftサーバーが自動で起動するようになります。また、SSH接続を切ってもMinecraftサーバーが立ち上がったままの状態になります。
Minecraftサーバーを止める場合は下記コマンドを実行します。
systemctl stop minecraft_server
まとめ
サーバー追加をクリックするだけでMinecraftサーバーが起動する、というわけにはいきませんが、従来の導入方法と比べてはるかに簡単にMinecraftサーバーを構築することができました。
自宅のパソコンでMinecraftサーバーを立てると場所は取りますし、何より停電などでサーバーが停止してしまうことがありますが、ConoHa上であればキチンと管理されたサーバー上で動作しているので安心することができますね。
今現在自宅でMinecraftサーバーを立てている方や、ネット生放送でMinecraft連動イベントを企画されている方は、ConoHaでサーバー運用すると、サーバー運用コストや、導入コストを大幅に削減することが出来るので一度検討してみてはいかがでしょうか?
2018年2月9日の18時まで期間限定で開催されているキャンペーンもありますのでこの機会に是非是非。
Source: freedesktop.org – systemd.unit | Minecraft
コメント
サーバーのIPアドレスをモザイクなどで隠されてますけど、ls コマンドの結果のところでホスト名としてもろ見えです…
ご指摘ありがとうございます。
対応致しました。
初めまして。
友人とマイクラをやりたくConoHaでサーバーをレンタルしこちらのブログを参考に進めてみましたが、java -jar minecraft_server.1.12.2.jar noguiをした後にDoneではなくStopping serverと出てしまいスタートすることができません。
マイクラ公式からserver.jarをダウンロードし、実行しましたがserverを起動させることができません。
色々と他の方のブログとか拝見しましたが解決することができなくお手上げ状態となっています。
お手数だとは思いますが、教えていただければと思いコメントさせていただきました。
この度はアクセス頂きまして、誠にありがとうございます。
状況を確認させて頂きたく存じます。
Q1、java –versionと実行した際、どのような結果が表示されますでしょうか。
Q2、https://account.mojang.com/documents/minecraft_eula エンドユーザーライセンスを確認した後、eula.txt内のeula=falseをeula=trueに変更されていますしょうか。