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Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

2024年1月21日
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前回、VMware ESXiからProxmox VEに移行する手順について書いてみましたが、Proxmox VEをはじめて触る方向けに、Proxmox VE上に仮想マシンを作成してDebian 12をインストールする手順を解説します。

ISOファイルの準備

Proxmox VEの管理画面からISOファイルを転送したいサーバの左にある「>」をクリックして展開し、「local (ホスト名)」→「ISO Images」→「Upload」の順にクリックします。

「Upload」画面が表示されるので、「Select File」をクリックして転送したいISOファイルを指定します。

すると、上図の通りISOファイルの詳細が読み込まれるので「Upload」をクリックします。

しばらくしてアップロードが完了すると「TASK OK」と表示されるので、こちらが表示されたら「×」をクリックします。

仮想マシンの準備

今回は下記のスペックを元に仮想マシンを作成してみます。

仮想マシンのサイジング

本記事では下記の仮想マシンを構築して利用してみます。

項目
OSDebian 12
CPU4コア
メモリ16GB
ストレージ100GB

Proxmox VE管理画面より、仮想マシンを構築する先のサーバを右クリックし、「Create VM」をクリックします。

「Name」に仮想マシン名を入力して「Next」をクリックします。

「Use CD/DVD disk image file (iso)」にチェックを入れてDebian 12のisoを指定します。

「Guest OS」セクションでは「Type」を「Linux」、「Version」は「6.x – 2.6 Kernel」を選択して「Next」をクリックします。

「System」画面では「QEMU Agent」にチェックを入れて「Next」をクリックします。

「Disks」画面ではDisk Sizeを「100」に指定した上で、環境に応じた設定をした上で「Next」をクリックします。

「CPU」画面では「Cores」を「4」に変更して「Next」をクリックします。

「Memory」画面では、16GBになるよう入力するのですが、単位がMiBなので「15259」を指定して「Next」をクリックします。

「Network」画面ではそのまま「Next」をクリックします。

確認画面が表示されるので「Start after created」にチェックを入れて「Finish」をクリックします。

OSインストール

今回はLive DVDを利用していたので、カーソルキーで移動して「Start installer」を選択してEnterキーを押します。

基本的にLinux VMを構築する際は英語環境でセットアップしているので、「Select a language」は「English」を選択して「Continue」をクリックします。

「Select your location」画面では、「other」をダブルクリックします。

続いて「Asia」をダブルクリックします。

最後に「Japan」をクリックして選択し、「Continue」をクリックします。

続いて「Configure locales」画面が表示されるので、「United States – en.US_UTF-8」を選択して「Continue」をクリックします。

「Configure the keyboard」画面が表示されるので、日本語配列キーを使っているので「Japanese」を選択して「Continue」をクリックします。

ホスト名を設定する画面が表示されるので、仮想マシンのホスト名を入力して「Continue」をクリックします。

続いてドメイン名を設定する画面が表示されるので、環境にあったドメイン名を入力して「Continue」をクリックします。(無い場合は.localdomain)

続いて「root」アカウントのパスワードを設定する画面が表示されるので、任意のパスワードを入力して「Continue」をクリックします。

続いて一般ユーザアカウントを作成する画面が表示されるので、作成したいユーザアカウントのフルネーム(表示名)を入力して「Continue」をクリックします。

続いてアカウント名を入力して「Continue」をクリックします。

最後にユーザーアカウントのパスワードを指定する画面が表示されるので、任意のパスワードを入力して「Continue」をクリックします。

続いてパーティションの構成画面が表示されるので、「Guided – use entire disk」を選択して「Continue」をクリックします。

インストール先のディスクを選択する画面が表示されるので、インストール先のディスクを指定して「Continue」をクリックします。

続いてパーティション作成画面が表示されますが、こちらは「All files in one partition (recommended for new users)」を選択して「Continue」をクリックします。

続いて確認画面が表示されるので、「Finish partitioning and write changes to disk」を選択して「Continue」をクリックします。

最後にディスクへの書き込み確認画面が表示されるので「Yes」にチェックを入れて「Continue」をクリックします。

Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

続いてパッケージマネージャの設定画面が表示されます。

「Use a network mirror?」と表示されるので「Yes」にチェックを入れて「Continue」をクリックします。

Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

ネットワークミラーがある国を選ぶ画面が表示されるので、「Japan」を選択して「Continue」をクリックします。

Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

ネットワークミラーの一覧が表示されるので、「deb.debian.org」を選択して「Continue」をクリックします。

Proxmox VE環境に仮想マシンを作成し、Debian 12をインストールする手順

HTTPプロキシ設定画面が表示されるので、もしHTTPプロキシがある環境であれば設定し、特に無ければ何も入力せずに「Continue」をクリックします。

続いてGRUB Boot loaderのインストール画面が表示されるので、「yes」にチェックを入れて「Continue」をクリックします。

GRUBをインストールする先を選択する画面が表示されるので、「/dev/sda」を選択して「Continue」をクリックします。

しばらくすると、「Finish the installation」画面が表示されるので、インストール用メディアをアンマウントするため、いったん「Hardware」をクリックします。

「CD/DVD Drive」をクリックして選択し、「Edit」をクリックします。

「Edit: CD/DVD Drive」画面が表示されるので、「Do not use any media」にチェックを入れて「OK」をクリックします。

再度「Console」をクリックして、「Continue」ボタンをクリックして仮想マシンを再起動します。

Debian 12のログイン画面が表示されるので、インストール時に作成したユーザアカウントを選択してログインします。

初回ログイン時のみ「Welcome」画面が表示されるので、右上の「Next」をクリックします。

「Typing」画面が表示されるので、インストール時に選んだキー配列が選択されていることを確認して「Next」をクリックします。

「Privacy」画面が表示されるので、必要に応じて「Location Service」を有効または無効にして「Next」をクリックします。

最後に各オンラインサービスのアカウントを作成する画面が表示されますが、こちらは右上の「Skip」をクリックします。

「All done」と表示されるので、「Start Using Debian GNU/Linux」をクリックします。

これでOSインストールは完了です。

ログイン時に作成したアカウントでsudoを使える様にする

インストール完了段階では、OSインストール時に作成したアカウントでsudoが利用できません。

こちらを利用できるようにするために、左上の「Activities」をクリックします。

続いて右下のAndroidでいうところのアプリケーションドロアのアイコンをクリックします。

アプリケーション一覧が表示されるので、「Terminal」をクリックします。

するとTerminalが立ち上がるので、下記のコマンドを入力してEnterキーを押します。

su -

すると「Password:」と表示されるので、インストール時に指定したrootアカウントのパスワードを入力してEnterキーを押します。

rootアカウントに切り替わるので、下記コマンドを入力してEnterキーを押します。

例ではsyobonというアカウントを指定しています。

gpasswd -a syobon sudo

こちらを実行することで、syobonというアカウントをsudoグループに追加できます。

下記のコマンドを入力して、Enterキーを押して現在ログインしているユーザアカウントに切り替えます。

exit

先ほど変更した内容を反映させるため、右上の電源アイコンをクリックし、「Log Out…」をクリックしていったんログアウトします。

ログアウトの確認画面が表示されるので、「Log Out」をクリックします。

Debian 12のログイン画面が表示されるので、ログイン時に作成したアカウントを選択してログインします。

アップデートとQEMU Guest Agentの自動起動設定

ログインが完了したら、Activities→アプリケーションドロア→Terminalの順にクリックして、Terminalを起動して下記コマンドを入力してEnterキーを押し、アップデートがあるか確認します。

sudo apt update

現在ログインしているユーザアカウントのパスワード入力が求められるので、入力してEnterキーを押します。

続いて下記コマンドを入力してEnterキーを押してアップデートを行います。

sudo apt upgrade

アップデートして良いか確認が入るので、問題なければ「y」と入力してEnterキーを押してアップデートをおこないます。

アップデートが完了したら、下記コマンドを入力してQEMU Guest Agentが自動起動するように設定します。

sudo systemctl enable qemu-guest-agent

ここまで完了したら、下記コマンドを入力してEnterキーを押して再起動します。

sudo init 6

これでProxmox VE上にDebian 12をインストールした仮想マシン構築は完了です。

IPアドレスを固定する場合

サーバ用途として利用する場合、IPアドレスを固定して利用したい場合もあるかと思います。

その場合はNetwork Managerを使ってサクッと静的IPアドレスを設定します。

まずは下記コマンドを入力してEnterキーを押して、設定すべきインタフェースを確認します。

sudo nmcli device show|grep GENERAL.CONNECTION

すると下記のような結果が得られます。

GENERAL.CONNECTION:     Wired Connection 1
GENERAL.CONNECTION:     lo

上記のうち「Wired Connection 1」をメモしておきます。

続いて下記コマンドを入力してEnterキーを押して、静的IPアドレス設定を行います。

例では下記の様な設定を行っています。実行する場合は、ご自身の環境に読み替えて実行してください。

インタフェース名:Wired connection 1

IPアドレス:10.0.20.110

Subnet:/24

デフォルトゲートウェイ:10.0.20.254

DNSサーバ:10.0.20.60、10.0.20.61

sudo nmcli connection modify 'Wired connection 1' ipv4.method manual ipv4.addresses 10.0.20.110/24 ipv4.gateway 10.0.20.254 ipv4.dns '10.0.20.60 10.0.20.61'

ここまで完了したら、下記コマンドを実行してNetworkManagerを再起動するか、OSを再起動します。

sudo systemctl restart NetworkManager

これで固定IP設定は完了です。

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