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Google Chromeに待望のWindows ARMビルドが来そうなので試してみた

Google Chromeに待望のWindows ARMビルドが来そうなので試してみた

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Windows開発キット2023を購入して、Windows ARMの検証機として使って1年強が経ちました。

発売当初からChromiumベースのMicrosoft Edgeは、しっかりとWindows ARMに対応していたのですが、Google Chromeは対応しておらず、x86_64エミュレーションで動かす必要がありました。

Windows 11 ARMのx86_64エミュレーション機能は想像以上に快適なので、普段使いしてる際にはそこまで影響は出ないものの、やはりARM64にネイティブ対応したMicrosoft Edgeと比べるとカクつくことがありました。

個人的には、TerminalとWSL2、VS CodeそれとGoogle Chromeがネイティブ対応したら取りあえずは困ることはない、と考えていたのですがGoogle ChromeのWindows ARMへの対応が思っていたより遅いな・・・と感じることがありました。

CanaryビルドでとうとうWindows ARMに対応

M1 Macにはかなり早めに対応していたGoogle Chromeですが、ユーザ数が圧倒的に違うしリリースの優先順位が明らかに違う物の、いつ頃対応するかなぁ…と思っていました。

そんな中、Canaryビルド(試験運用版)のVer: 123.0.6268.0にてWindows ARMについに対応したとの情報を見かけました。

せっかくなので、Windows開発キット2023にCanaryビルドをインストールして試してみました。

UAを見て適切なインストール画面には遷移しない

Get on the bleeding edge of the web with Chrome Canary designed for experienced …
www.google.com

Canaryビルドをかなり久し振りにインストールするのでもしかすると仕様なのかもしれませんが、Microsoft Edge(ARM64)でダウンロードページにアクセスしてもx86_64版のダウンロード画面が表示されます。

しかし、よく見ると「Chrome Canaryをダウンロード」ボタンの下に「Windows 11 ARMをお使いの場合」というリンクがあるので、こちらをクリックした後に「Chrome Canaryをダウンロード」をクリックしてWindows ARM用のインストーラをダウンロードしてインストールします。

インストール後に「Chromeについて」をクリックすると、確かにARM64版がインストールされていることが確認できます。

プロセスの詳細を確認すると、確かにARM64アーキテクチャでchrome.exeが動いていることが確認できます。

Octane 2.0で簡単にスコア比較をしてみる

Octane 2.0 JavaScript Benchmark - the Javascript benchmark for the modern web
chromium.github.io

まずは32ビットシミュレーション下で動いている通常版のGoogle ChromeでOctane 2.0テストを実行してみました。

Google Chromeに待望のWindows ARMビルドが来そうなので試してみた

結果としては、16,601ポイントであることが分かります。

続いてARM64版のGoogle Chrome CanaryでOctane 2.0テストを実行してみます。

結果は52,960ポイントと、32ビットシミュレーション下と比べて約3.2倍のスコアとなりました。

今回は定量的に性能比較ができるように、Octane 2.0でテストをしてみましたが、ここまでスコア差があると、Google ChromeのARM64ネイティブ対応は非常に大きな意義がありますね。

Canaryビルドは開発中のChromeの次期バージョンにあたるため、あくまでテスト専用で利用する物ですし、機能が追加されたり削除されたりすることもああります。

そのため、まだGoogle ChromeがWindows ARMに対応するぞ、と手放しに喜べる段階にはありませんが、軽く触った限りリリース廃止は取りあえず無さそうだなぁという感じですね。

Google ChromeのWindows ARM正式対応が今から待ち遠しいです。