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RSAT 1709 で消えたDNSスナップインを追加する方法
Windows Server管理者の憂鬱第4回目は、RSAT 1709の信じられないバグ、DNSスナップインが消える件について。
リモートサーバ管理ツール、通称RSATは管理者のクライアントPCにインストールすることで、AD管理やDNS、DHCPなどサーバの管理を行えるようになるツールなのですが、最新バージョンであるRSAT 1709をインストールすると、何故かDNSスナップインが消えるという、とんでもなくポンコツなバグが存在しています。
実際にRSAT 1709をインストールしたPCを見てみると、上図の通りDNSが存在していません。
表示上だけの問題だろうと思い、mmcを立ち上げてスナップインを追加しようとしても、DNSスナップインが存在していません。
ミスだったから、自分で修正してね!アップデートはしないよ!
これだけでも信じられないのですが、解決策はユーザ自身にdismでパッケージを追加させるという始末。
2018年1月29日現在も、公開されているRSATのインストーラは修正されていないので、恐らく次のビルドまで修正されません。
仕方ないので、KB4055558に従って作業を行います。仕方が無く。
もし既にRSAT 1709をインストールしている場合は、ファイル名を指定して実行で「appwiz.cpl」を実行し、左ペインの「インストールされた更新プログラムを表示」をクリックし、「KB2693643」のアンインストールを実施します。
Windows 7では「Windowsの機能の有効化または無効化」から削除されたのに、Windows 10向けRSATはなんで出来なくなったんでしょうね・・・ Windows 7のRSATも更新プログラム扱いで配布されていたはずですのに・・・
DNSスナップインを追加する
まずここからWindowsTH-RSAT_WS_1709-x64.msu、もしくはWindowsTH-RSAT_WS_1709-x86.msuをダウンロードしてきます。
続いて、Cドライブ直下にtempディレクトリを作成し、WindowsTH-RSAT_WS_1709-x64.msuまたはWindowsTH-RSAT_WS_1709-x86.msuをコピーします。
コピーが完了したら、C:\tempに下記のとおり2ファイルを作成します。
x64の場合
installx64.bat
@echo off cd /d C:\temp md ex expand -f:* WindowsTH-RSAT_WS_1709-x64.msu ex\ cd ex md ex copy ..\unattend_x64.xml ex\ expand -f:* WindowsTH-KB2693643-x64.cab ex\ cd ex dism /online /apply-unattend="unattend_x64.xml" cd ..\ dism /online /Add-Package /PackagePath:"WindowsTH-KB2693643-x64.cab" cd ..\ rmdir ex /s /q
unattend_x64.xml
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <unattend xmlns="urn:schemas-microsoft-com:setup" description="Auto unattend" author="pkgmgr.exe"> <servicing> <package action="stage"> <assemblyIdentity buildType="release" language="neutral" name="Microsoft-Windows-RemoteServerAdministrationTools-Client-Package-TopLevel" processorArchitecture="amd64" publicKeyToken="31bf3856ad364e35" version="10.0.16299.2"/> <source location="." permanence="temporary"/> </package> </servicing> </unattend>
x86の場合
installx86.bat
@echo off cd /d C:\temp md ex expand -f:* WindowsTH-RSAT_WS_1709-x86.msu ex\ cd ex md ex copy ..\unattend_x86.xml ex\ expand -f:* WindowsTH-KB2693643-x86.cab ex\ cd ex dism /online /apply-unattend="unattend_x86.xml" cd ..\ dism /online /Add-Package /PackagePath:"WindowsTH-KB2693643-x86.cab" cd ..\ rmdir ex /s /q
unattend_x86.xml
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <unattend xmlns="urn:schemas-microsoft-com:setup" description="Auto unattend" author="pkgmgr.exe"> <servicing> <package action="stage"> <assemblyIdentity buildType="release" language="neutral" name="Microsoft-Windows-RemoteServerAdministrationTools-Client-Package-TopLevel" processorArchitecture="x86" publicKeyToken="31bf3856ad364e35" version="10.0.16299.2"/> <source location="." permanence="temporary"/> </package> </servicing> </unattend>
改めてRSATのインストールを行う
ファイルの準備が完了したら、installx64.bat(またはinstallx86.bat)を右クリックし、管理者として実行します。
すると、.msuファイルの展開が始まり、
dismが走り、RSATのインストールが始まります。
インストールが完了すると、無事にDNSスナップインが追加されました。
まとめ
本連載記事のタイトルは、「Windows Server管理者の憂鬱」なのですが、連載からはじめてタイトル通りな記事となりました。
本当にWindows 10がリリースされてからのマイクロソフトは、色々とクオリティが落ちている気がします。
デバイスは良い物作るんですが、肝心の主力製品がこれでは・・・