Windows Serverのコアライセンス数の数え方
Windows Server 2016以降、サーバライセンスの考え方が変わったのはご存じでしょうか。
Windows Server 2012 R2の延長サポート終了日は2023年10月10日までなので、既存サーバのリプレイスについてはまだ余裕はあります。
ですが、以外と時が経つのは早い物であれよあれよとしている内に、サポート期限が近づいてしまった!何てことが往々にしてあるものです。
2020/12/16:初版
2024/02/15:例2の必要コアライセンス数の誤りを修正
弊ブログでもリリースされたタイミングぐらいで、Windows Server 2016とWindows Server 2019のエディションの種類について取り上げていました。
これら記事の中でも、「コアライセンス」について触れていましたが、あくまで記事の中の1項目として扱っていました。
今回は、独立記事として「必要なコアライセンス数の数え方」について簡単に紹介したいと思います。
必須三条件をまず頭にいれる
必要なコアライセンス数を数えるにあたり、必ず頭に入れておいて欲しい「必須三条件」について触れてみます。
Windows Serverのコアライセンスにおいて、以下3つの必須条件を必ず満たす必要があります。
- 全ての物理コア分のコアライセンスが必要
- 物理プロセッサごとに最低8個のコアライセンスが必要
- 物理サーバごとに最低16個のコアライセンスが必要
必要コアライセンス数の計算例
例1
それではまず、下記の様なスペックのサーバーにWindows Server 2019をインストールするとします。
- 物理コア:4個
- 物理CPU:1基
- 物理サーバの数:1基
これを先ほど上げた必須三条件に照らし合わせてみます。
条件1:物理コアが4個なので4コアライセンスが必要
条件2:物理CPUが1基なので、最低8コアライセンスが必要
条件3:物理サーバが1台なので、最低16コアライセンスが必要
必要なコアライセンス数は「三条件を全て満たしてかつ、必要最低数のコアライセンス」があれば良いです。
なので、例示したサーバにWindows Server 2019を導入する場合の必要コアライセンス数は16となります。
例2
それでは今度はもう少し複雑なケースで考えてみましょう。
- 物理コア:12個
- 物理CPU:2基
- 物理サーバの数:2基
こちらも先ほど上げた必須三条件に照らし合わせてみます。
- 条件1:物理コアが12コアのCPUが2基なので、24コアライセンスが必要
- 条件2:物理CPUが1基につき最低8コアライセンスが必要という条件2はクリア
- 条件3:物理サーバ1基ごとに最低16コアライセンスが必要なので条件3もクリア
必要なコアライセンス数は「三条件を全て満たしてかつ、必要最低数のコアライセンス」があれば良いため・・・
なので、例示したサーバは計24コアを搭載したCPUを搭載したサーバが2基あるため、Windows Server 2019を導入する場合の必要コアライセンス数は48となります。
仮想サーバーライセンス(OSE)は更にややこしく
冒頭でも紹介したWindows Server 2016 / Windows Server 2019のエディション紹介記事にも記載がありますが、仮想サーバーライセンス(OSE)というものが付属してきます。
こちらも必要なVM数や、VMが動作するハイパーバイザクラスタメンバーの数によっても大きく変わってきます。
こちらも解説すると非常に長くなってしまうので、OSEについては別記事で紹介できればな、と思います。
最後に、必要なサーバライセンスとは非常に重要な事柄ですので、最終的に購入する際は必ずMicrosoftや、購入先のベンダに必要な数があっていることを必ず確認してみてくださいね。