本記事はUGREEN様よりご支援いただいております。
2025年9月10日にUGREENからNAS製品、NASyncシリーズのエントリー版にあたるNASync DH4300 Plus(以下DH4300 Plus)が発売されました。エントリー版とは謳っている物の、HDDベイ数は4つ搭載されているため十分NASとして利用できそうです。
エントリー版のDH4300 Plusは先に発売された、NASync DXPシリーズと比べて何が違うのか、使い勝手は変わってくるのか、DH4300 Plusの実機を手元に用意した上で詳しく見ていこうと思います。
目次
DH4300 Plusの外観をチェック!
まずはDH4300 Plusの外観を見てみましょう。DXPシリーズに見て取れた、横長の筐体ではなく縦長の筐体がまず目を引きます。
フロント部は電源ボタンとLEDインジケータ、USB Type-C 3.2 Gen1が1つのシンプルな構成に。
そしてよく見てみると筐体の上の方にNFCアイコンが印字されていることが分かるのですが、なんとこちらNFC対応のAndroidまたはiPhoneを近づけることで、NASを操作するための「UGREEN NAS」アプリのダウンロードや、デバイスの登録、再接続をNFCタップするだけで済むんです。
DXPシリーズは初心者にも使いやすいNAS製品ではありましたが、競合他社と同じようにPCのデータ置き場を主眼としつつ、スマホアプリで操作が可能、という位置づけでしたが、DH4300 Plusではよりスマホ内のデータを保存しておく場所、としての姿勢が強く感じられます。
リビングに置いて家族で共有するマルチメディアサーバーみたいな使い方もできそうです。

続いて背面を見てみると、NAS内の動画や画像をディスプレイやTVに出力できるHDMIポートに、USB Type-A 3.2 Gen1が2つ、2.5GbE対応LANポートが1つ備わっています。
DXPシリーズの内の4ベイ、DXP4800にはLANポートが2つ搭載されており、冗長構成が取れましたがDH4300 Plusはあくまで1ポートのみ。
LANポートは1つでも足りるがHDDベイが2つでは足りない、とはいえ導入コストはできる限り抑えたい、という方にはピッタリなモデルと言えますね。

HDDの搭載はお弁当箱みたいな感じ
HDDベイはスライドトレイ式ではなく、DH4300 Plus上部の蓋を外すとHDDトレイがお目見えする形で、なんだかお弁当箱みたいな感じで少し可愛らしいですね。

エントリーモデルと感じられる一面も
さて、HDDトレイを引き出してみるとDXPシリーズに見られた、ツールレスでHDDを搭載できるトレイは採用されておらず、3.5インチHDDまたは2.5インチHDD/SSDをネジでトレイに固定する必要があります。
HDDの交換は頻繁に発生するものではないので、そこまで気になる点ではないもののDXPシリーズと比べてエントリーモデルを感じられる一面もあります。

HDDトレイを覆っている蓋もマグネットで固定されているだけなので、HDDの不正な持ち出しなどを完全に防ぐことはできません。
ただ、SOHOや家庭で利用する分にはそこまで気にしなくても良いポイントなので、利用において何かしら制約が発生する、ということはありません。
管理はスマホ、PCどちらからでも
UGREENのNAS製品はモデルの区別なく、スマホまたはPCから簡単に管理できる大きな特徴を持っています。
特にスマホからのアクセスは非常に便利で、PCに慣れていない方でもスマホ1台でNASの設定から管理、写真や動画のバックアップ設定、アルバム管理できる点は非常に大きな特徴と言えます。
この点はエントリー版だからと言って、DXPシリーズと管理できる内容が変わる、ということもないため嬉しいポイントです。

もちろん、PCからの管理もブラウザ経由でアクセスできるので、どんなユーザーでも安心して利用できます。

AI対応で写真管理がより便利に
NASync DH4300 PlusはDXPシリーズと違って、Intel CPUではなくA76+A55(8コア)が搭載されています。
x86 CPUはパフォーマンスが高く、高機能なNASには最適なのですがどうしてもコストが高くなってしまうデメリットがあります。そこでDH4300 PlusはARMアーキテクチャのA76+A55(8コア)を採用してコストを抑えつつ、最適なパフォーマンスが発揮できるようにしているのです。
さらにA76+A55(8コア)は、AI専用のプロセッサーであるNPUを搭載しており、写真データの分析などでAI機能を活用する際、より早く効率よく処理できるようになっています。
コンシューマ向けのNASにもとうとうNPUが搭載する時代が来たのか……と感慨深い物がありますね。
試しに何枚か写真をDH4300 Plusにアップロードし、写真アプリのスマートモデル(写真や動画に映っているものを識別する機能)の内、「シーンとオブジェクト識別」を使ってみました。
画像をアップロードした後、一番最初に画像認識させると非常に大きな負荷がかかり、完了までにかなりの時間を要します。ですが、これもNPUのおかげか感覚的にかなり早いスピードで処理してくれていました。
写真アプリ内に、アップロードした写真が自動的にシーン識別され、外食先で撮影した写真は「グルメ」シーン内に自動的に分類してくれました。

また、画面識別モデルを利用すると自然言語を使って写真の検索ができるようで、例えば「机の上に載った食事」と検索すると、DH4300 Plusのパーソナルギャラリーから、条件に合致する画像が検索できます。
ただ、まだモデル自体発展途上のようで、「魚」とか「肉」と短い単語で検索すると、関係ない写真がピックアップされてしまいました。
UGREEN NASyncシリーズは、ファームウェアの更新もそうですが、スマートモデルのアップデートも割と頻繁に実施されているので、これからの発展が非常に楽しみです。

ファイルの転送速度はどう?CrystalDiskMark 9でテストしてみた
DH4300 Plusは2.5GbE対応のLANポートを搭載していますが、キャッシュ用のNVMeスロットはサポートされておらず、かつDXPシリーズと違ってARMアーキテクチャなので、ファイルの転送速度に若干不安を覚えてしまいます。
そこで、CrystalDiskMark 9を利用して、ファイル転送速度の実測値をチェックしてみました。なお、テスト環境は以下の通りです。
- 宅内ネットワーク:オール10Gネットワーク(DH4300 Plusは2.5GbEで認識)
- CrystalDiskMark実行機:10GBase-SR
- CrystalDiskMark 9テストデータサイズ:64GB
- DH4300 Plusディスク構成
- RAID:RAID1
- 搭載ディスク:WD Red Plus 4TB×2
シーケンシャルアクセスの観点で見てみると、読み込みが約2.3Gbpsで書き込みが約2.2Gbpsとほぼワイヤーレートに近いスピードでアクセスできていることが分かります。
ランダムアクセスについては、HDDを利用しているのでシーケンシャルアクセスと比べると、数値はかなり落ち込みますが、コンシューマ向けのNAS製品としては非常に優秀なスペックをたたき出しているとみていいでしょう。

エントリー版なれど、NAS利用としては問題なし。4ベイNASのコスパモンスター到来
DH4300 Plusについて、当初はDXPシリーズと比べてエントリー版となるとある程度は割り切りが必要かな、と感じていたのですが、一般的なNASの利用であれば許容できる差だったのは嬉しいポイントですね。
いわゆる「逸般の誤家庭」のようにサーバー接続用のNASとしてゴリゴリ使います!でもなければ、4ベイNAS製品としては、コスパモンスターとして大活躍してくれそうです。
今まで、NAS製品と言えばある程度メーカーが限られており、価格も少し高めのものが多かっただけあって、競合製品としてUGREENのNASが日本でも発売されたことは、いちユーザーにとってうれしい話です。
アマゾン感謝祭でさらにお得に!
2025年10月4日より、Amazon.co.jpでプライム感謝祭(先行セール期間含む)が開催予定です。
UGREEN製品も割引の対象となっており、今回ブログで紹介したNASync DH4300 Plusも20%オフの47,904円で購入できるチャンスです!

興味のある方、NASの買い換えや導入を考えている方はぜひこの機会にNASync DH4300 Plusをチェックしてみてください!
さらにお求めやすい2ベイモデル、DH2300も発売予定!

さらに、2025年10月1日によりお求めやすい2ベイモデル、NASync DH2300の先行予約が始まっています。
こちらも併せて要チェックです!